コラム

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見るだけでは終わらせない。学生7名が体験した、3DXとものづくりの現場

2026年8月5日、アーティストリーの本社工場に7名の学生が集まりました。夏休み体験プログラムの開催日です。3Dデジタル技術を体験する「3DXコース」に5名、木工の製作を体験する「製作コース」に2名に参加していただきました。

なお、このプログラムがどんな思いから生まれたのかは、こちらをご覧ください。

どこまでを、学生の手に委ねるか

企画の段階で決めていたことがあります。工場を見て回るだけの見学会にはしない、ということです。

アーティストリーの仕事は、構想を聞くところから始まり、3Dでかたちを起こし、機械で削り、最後は人の手で仕上げます。その流れを断片ではなく、企画から制作まで通しで体感してほしい。そう考えて内容を組み立てました。

 1時間、全員がライノセラスと向き合った

3DXコースで最初に取り組んでもらったのは、3D CADソフト「ライノセラス」の操作です。参加した5名全員に触ってもらいました。時間にして約1時間です。

3DX木工は、職人の技術と3Dデジタル技術を掛け合わせた、私たちの技術の核です。だからこそ、見るだけでなく実際に操作してほしいと考えていました。

当初のお題は、このあと実演で削るものと同じスマホスタンドのモデリング。ところが、これが思った以上に難しい。曲面を思い通りに扱うには慣れが必要で、1時間では届かないと判断し、その場にあった立体形状のティッシュケースに切り替えて進めました。

「もっと使えるようになりたい」

嬉しかったのは、ライノセラスを操作しているときの反応でした。もっと使えるようになりたい。そんな声を聞いたとき、この日の狙いは届いたのだと感じました(笑)

ツガの塊が、五軸でかたちになる

自分の手で曲面の難しさを知ってもらったところで、5軸CNCの実演を見てもらいました。

工場の加工機は、NC(数値制御)という仕組みで動いています。人が刃物を当てるのではなく、コンピューターの指示どおりに刃物が動く。そのうち5軸CNCは、刃物を5つの方向に動かせる機械です。一般的な機械が上下・前後・左右にしか動けないのに対し、刃物そのものを傾けられるため、人の手では難しい立体的な曲面を削り出すことができます。

ツガ材でつくる3D形状のスマホスタンド。CAMの説明で見ていただいた、刃物の入れる順番や方向などに注目しながら見学していただきました。

製作コースは、2名が一から全工程を

製作コースでは、2名がトレーを1枚ずつ仕上げました。

こちらは、材料の切り出しから最後の仕上げまで、一から全工程を経験してもらっています。手作業だけでなく、3軸のNCも実際に操作してもらいました。

実際の仕事として体験しもらいたかったので、図面を読み取るところから始まりました。図面を読んで、どのくらい寸法に余裕を持っておくのがいいのか打合せをしながら進めてもらいました。

3軸のNC加工機ではデータを制作するところから、セッティング、加工までを行いました。

もらった宿題

同時に、たくさんの宿題もいただきました。

複数の人から出たのは、家具についての要望です。時間の制約は承知の上で、実際に椅子や机といった家具をつくってみたい。あるいは、家具ができあがっていく様子を間近で見てみたい。製作コースからも、今回つくったものとは違う、椅子のようなものもやってみたいという声がありました。

ほかにも、ライノセラスを触る時間をもっと増やしてほしい。NCの説明をもう少し詳しく聞きたい。持ち帰れる記念品が嬉しかった、個人で相談できる場があってもいいのでは、という声も届いています。

どれも、次の企画をつくるうえで参考にさせていただきます!

伝えたかったのは、技術の高さではない

この日一番伝えたかったのは、実は技術の高さではありません。まずは気軽に、アーティストリーという会社に触れてみてほしい。私たちがどんな場所で、どんな顔をして働いているのか。それが少しでも伝わればと考えていました。

木を削る音、匂い、うまくいかなかったモデリング。その全部が、私たちの現場です。

次回の体験プログラムのご案内も、順次お知らせしていきます。




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